2019/10/17

濾過事業担当者に聞く


弊社濾過事業担当者に聞いてみました。
どのようにお客様のお役に立てているのか、
お客様よりよくある質問について中心的にインタビューいたしました。
 

──エスセラムの濾過装置の特徴について教えてください。

他社さんのものと比べると導入コストが少なく、標準機のMTR-2型、3型であれば簡単に設置ができます。
1μから20μまで幅広い濾過が可能で、メンテナンスは、フィルター交換はカプラを外すだけの簡単操作となっています。

──どういった導入事例が多いですか?

今は、工作機械の研削液を濾過したいお客様が多いですね。油性水溶性問わずです。
特に、基本的にマグネットセパレータが使えないセラミックや超硬の研削での濾過が多いですね。あとは磁性体でもワークに砥粒などでスクラッチが入って困っているために不良率を下げるために導入する場合。最近は精密加工が求められることが多いため、砥粒によるスクラッチの問題も増えてきています。

ただ、最近は建設現場や製造業以外の水処理など、メインである工場というフィールドを飛び出すことも増えてきています。

──実際導入した場合、コスト面でのメリットはありますか?

はい。フィルター方式の濾過の場合、一番のデメリットはフィルターの消耗品コストとなります。対して、分かり易くコスト削減となるのはクーラント交換頻度が減ることによる新液使用量および廃液量削減です。近年、廃液処理コストは上がり続けており、また環境保護のため産廃削減を掲げる企業様が増えております。
もう一つは人件費削減です。クーラント交換には掃除も含めるとかなりの時間がかかりますし、機械停止時間が増えることにより生産量も減ります。
また、スラッジの種類によってはクーラントホース内に動脈硬化のような状態で堆積し、そのまま使い続けるとクーラント供給不足で加工中のワークが破損するという事態になることもあり得ます。これは実際に濾過装置導入前の弊社内で起こった出来事です。これを防ぐためには定期的にホースを外して点検・清掃・交換作業が必要ですが、これがまた大変な作業です。濾過装置を導入後は一度もこの作業はしておりません。

最後に機械メンテナンス頻度および機械寿命が延びるということです。精密フィルターを使用しないと捕集出来ないような細かいスラッジは機械摺動部に入り込んで摩耗により精度がどんどん落ちていきます。オーバーホールや主軸交換となると何百万円単位での費用が必要ですし、何よりその間機械が使用出来ないこととなります。
計算しにくい部分ではありますが、トータルで考えるとコストメリットが出るケースも多いと考えております。

有限会社エスセラム 特販部 豊嶋佳尚
有限会社エスセラム 特販部 豊嶋佳尚
──コスト面以外に導入するメリットはありますか?

そうですね。最近は加工業においても労働人口減少対策や生産性向上のためにロボットなどによる自動化が進んでいますが、至る所に使用されている位置決めや測定用のセンサーがスラッジの固着が原因でエラーや誤作動を起こすので、その対策のために濾過装置を導入されるお客様が増えております。
また、クーラントのミストはどうしても工場内に舞ってしまうものなので、従業員の方の吸引による健康被害防止や、床・天井・設備が汚れるといった労働環境改善対策としてもお勧めできます。

──最後に一言お願いします。

年々製造業の人手不足が深刻化しており、特に町工場では中々採用が進まないという声が多く聞かれます。そんな中、弊社製品をご使用されて5Sを推進したことにより労働環境が改善し、若い方や女性が現場で活躍するようになったなど嬉しいお声を頂くことが多くなってきました。今後も新製品・新サービスの開発やパートナー企業様との連携を進め、より多くのお客様の問題解決のお手伝いをすることにより、日本のものづくり業界や環境問題に貢献できればと考えております。何か濾過でお困りのことがあればお気軽にご相談頂ければ幸いです。
 

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